ゲームを通じてつながる絆、アニメ『放課後さいころ倶楽部』第7話

いつもと違って

今回は2部構成。
前半はいつものメンバーの予定が合わず一人でお茶していた美姫が、たまたまお店で会ったマキちゃんに拉致られることに。マキちゃん、アメリカンバイク似合いすぎです。

そしてマキちゃんと二人でたどり着いた先は綺麗な小川。
何事もポジティブにとらえ、良くも悪くも大丈夫何とかなるって!という楽天的なスタイルのマキちゃんと、現実的なものの見方をする美姫、一見正反対の二人がちょっとぎくしゃくしながらも川遊びを楽しむ姿、ちょっと微笑ましかったですね。

今回のゲームは、「もんじろう」

最初に遊んだゲームは「もんじろう」(残念ながら未プレイ)。
立方体の6面にひらがなが一文字づつ書かれていて、それを組み合わせてお題に合う言葉を作りあうゲーム。
まずはマキちゃんの提案で悪口合戦に。
不良、悪、鬼などちょっと気合の入ったマキちゃんのスタイルを指摘する美姫に対し、根暗、泣き虫など、ちょっと後ろ向きな美姫の性格を指摘するマキちゃん。
これが自分を見つめなおすこと、そして相手と本音で語り合うことにつながり、生い立ちや過去の邂逅についても語り合うことに。
この悪口合戦についてはマキちゃんの独壇場ではあったわけですが、一方でこのお題が苦手な美姫は相手の痛みがわかる、とてもいい娘だとわかっていて、実はきちんと大人の匙加減で対応できているあたりマキちゃんはさすがだな、と思いました。
ちょっと気合入った系の人って、一見とっつきにくくても仲良くなるととてもいい奴だった、ということは案外よくあるんですよね。
続いて美姫発案の誉め言葉合戦。
これは逆に美姫の一方的な攻勢で照れまくるマキちゃんでしたが、二人の絆が深まることに。
尚、この手のゲームの常で、明確な勝ち負けや終わりのルールがないとのこと。
ゲームというよりも子供の知育が発想のもとなのでしょうかね。勝負の概念は無きに等しいですが、ほかのゲームをやる前のウォーミングアップなどにはいいかもしれませんね。

後半は?

夏休みも終わり、秋の学生イベントと言えば文化祭です。
いつものメンバーでボドゲカフェをやりたい、と生徒会に申請を出すもののなぜか却下。ここでも以前登場した生徒会副会長 蓮の壁が立ちはだかることに。
蓮はただ意地悪で却下したわけではなく、翠の力を借りずに自分の力で文化祭を盛り上げたいという意図から出た却下だったわけですが、現実としては意地悪になってしまっていることに気が付かないあたり、この大人と子供が同居する年代ならではだな、と思いますね。

一旦引き上げ、さいころ倶楽部で今後どうしようか、という話をしていたところに客として登場したのは生徒会長 青島悠人でした。
みんなでワイワイ楽しめる、祭りのようなゲームを希望する悠人に対し、翠はこのゲームを提案し、体験プレイすることに。

2本目のゲームは「ISLAND」

遊んだゲームは「ISLAND」(SURVIVEという名前でも出ている名作ゲーム、当サイトでレビューしています)。
タイルを組み合わせて島を作ってそこに各プレイヤーの駒を配置、毎ターン低地から順に島は海に沈んでゆくので、その間に宝物を持った探検隊を安全な対岸に逃がす、という趣旨。
(興味があればレビュー記事を参照してみてくださいね)
いつものメンバー+悠人で勝負。
今まで登場したゲームの中では重量級ですが、相変わらずルール解説が簡潔なのにわかりやすい。元々このゲームはシステムがよくまとまっていることもあると思いますが、流石ですね。

ゲームの行方はというと、誰が相手でも一切遠慮なしの翠に対し、果敢にチャレンジを敢行する悠人とそれに引きずられて勇気ある(無謀な)行動に出る綾。どうやら悠人のスタイルは綾に通じるものがあるようですね!
しかし、結果的にはダイス運にも見放されてこの二人は惨敗することになってしまいました。
ちょっとやりすぎなのでは?と心配する美姫でしたが、悠人はそんなことは全く気にせず、むしろ大満足。
そして翠は実は彼が生徒会長だと最初から気づいていたことが判明。それでも手加減なしでこてんぱんにしてしまうあたり、翠、素敵です。

ゲームの面白さは

基本的にゲームには勝ち負けがありますので、勝つことを目指すわけですし、勝てれば嬉しく負ければ悔しい。でも勝てなかったらそのゲームは面白くない、楽しくないのでしょうか?
私はそうは思いません。
特にアナログゲームはシステムとして設定された勝敗以外に個人的な目標を立てることもできるのです。たとえば今回のISLANDであれば、隊長(最も配点の高い駒)だけは何があっても生還させる!という自分だけの目標を立ててプレイするのも一つの楽しみ方。
自分は犠牲になってもあの子の駒は守る!とかでもいいかもしれません。
勝ち負け以外にも、”面白い”要素がたくさんあると思いますし、これこそがアナログゲームの醍醐味なんだと思っています。

結局

ゲームの面白さ、そしてこれが文化祭を盛り上げるネタになり得ると確信した悠人により、ボドゲカフェの出展が認められることに。
次週以降で文化祭の話が出てくると思いますので楽しみですね!



※リンク先「ゲッサンWEB」で原作コミック第1話が無料公開されてます!(2019/10/6現在)

放課後さいころ倶楽部 4巻

  • 作者:中道裕大
  • 出版社:小学館(ゲッサン少年サンデーコミックス)