風光明媚なこの街で随一の名誉を手にせよ「Murano/ムラーノ島」

  • プレイ人数:2人~4人
  • 所要時間:60分
  • 難易度:ふつう
  • 推奨年齢:10歳以上

5

さいころ猫的総合評価

★★★★★
鉄板のおもしろさ!絶対オススメ!

ゲーム内容

水の都ヴェネチア、中でもヴェネチアングラスで有名なムラーノ島。
この島を舞台にガラス細工を作り、店を作って観光客に販売し、いろいろな建物を建設せよ。
ゴンドリエーレ達を束ねてこの街一の名誉を得る商人のはこの俺だ!

プレイヤーはムラーノ島を発展させ、名誉点を競います。

手番プレイヤーは島の外周に配置された任意のゴンドラを前進させ、止まったマスに指示されたアクションを行います。
前進させる数は任意ですが、前にいるゴンドラを追い抜くことはできません。
基本的に一度の手番に動かせるゴンドラは一艘ですが、1金支払うことでもう一艘、さらに支払えばさらにもう一艘動かすことができますが、アクション出来るのはあくまでも最後に動かしたゴンドラが止まったマス。
できるアクションは
・名誉点はもらえないが、特殊効果のあるカードが引ける特別な建物トークンを取得する、
・名誉点1点がもらえ、ガラスを生産することができるようになるガラス工房トークンを取得する
・名誉点3点がもらえる宮殿トークンを取得する
・上記の建物、または建物を建てるための条件となる街道(名誉点なし)を建設する
・2金貰う
・ゴンドリエーレを雇用または解雇する
・ゴンドリエーレを任意の島に派遣する
・お金を支払って条件を満たすと名誉点がもらえる人物カードを引く
など。

ヴェネチアと言えばガラス細工、しかしながらガラスを製造すると空気が汚れるとかなんとかで名誉点がー2されてしまうという過酷仕様。
ガラス細工は建設した工房1か所につき1個製造することができます。
実際のアクションとしては3種類のガラス駒が入った袋からランダムに選ぶことになります。この際、1種類だけ売却することもできます。(作ってその場で売ることもできるし、取っておいて後で売却することも可能)
ちなみに2個または3個まとめて売却するとボーナスが付きます。

建物を建てる場合は、必ず街道沿いに配置する必要があります。
ですので、まずは街道を建設することに。街道は作っても名誉点はありませんが、時に客が描かれている場合があります。
この客が意外と重要で、店を作った際、店の色に対応した色の客が同じ島の中にいなければ売り上げを上げることができないのです。

特別な建物を建てた場合は特殊効果のあるカードを引くことができます。
お金を多くもらえたり、名誉点にボーナスが付いたりと色々ありますが、ゲーム進行に大きく影響することもしばしば。

しかしながら、このゲームの最も重要かつ大きな得点源は実はコストを払って引く人物カード。
この人物カードにはいろいろな課題が描かれていて、ゲーム終了時にそれを達成すると大きな名誉点が得られる仕掛けになっています。
よって、基本的には人物カードを入手していかに条件を達成するかが勝利の近道になるわけです。

但し、人物カードに提示された課題の達成には一つ大きな要素があります。
それはその課題を達成した島に対してゴンドリエーレが派遣されていること。ゴンドリエーレが派遣されていないと、いかに条件を満たしていたとしても課題達成にはならないのです。
しかもゴンドリエーレは一つの島に対して4名までしか派遣できないので、早い者勝ちであることも忘れてはいけません。

ちなみにこのゴンドリエーレ、追加で雇うこともできますが、資金に余裕のないうちは首を切ってお金にすることもできるのです(ブラック企業!)。

これらを繰り返して宮殿、特別な建物、ガラス工房、街道のうち2種類のタイルがなくなった時点でゲーム終了となります。
名誉点を計算し、最も多くの名誉を獲得したプレイヤーの勝利となります。

ここが〇

運要素が強いと思いきや、カードは3枚引いて1枚を選ぶとか、タイルについてもコストを支払うことで山から好きなものを選んで引けるとか、単純な運だけでなく戦略が必要なようにできているよ。
一度理解すればシステムはそう複雑ではないので、さくさく進められるよ。

ここが△

ヴェネツィアと言えばガラス細工なのに、生産すると名誉点がマイナスって酷いよー!
名誉点を得る手段としても、もう少しガラス細工の価値が高いとよかったかな。

にゃんたのプレイメモ

今日のにゃりまろ

なかなか雰囲気のある作品、新婚旅行で行ったヴェネチアの街並みを思い出します(残念ながらムラーノ島には行ってませんけどね)。

案外お金がモノを言うシーンが多いのですが、収支はカツカツなことも多く、やりくりを考えながらプレイするのは楽しいです。
少々お金を使ってでも今すべきことをやれるかどうか、それが勝利につながっているように思いました。
色々なカードやトークンがありますが、見かけほどごちゃごちゃしてないので、セットアップもそれほど苦にならず、遊びやすいゲームだと思いますよ。

英語版ですが日本語訳のマニュアルが付いているし、ほとんどの指示はアイコンで分かるようになっているので、最初に意味を理解してしまえばそれほど困ることはありません。
とはいえ、カードの指示事項を読めるとスムーズですので、少し英語力があるといいかも。
(それほど難しい英語ではないので、原文を読んでみるのも面白いかも)


Murano/ムラーノ島

  • ゲームデザイン: Inka Brand, Markus Brand
  • 販売: Lookout Games
  • 輸入販売:Hobby Japan