大樹の下に動物たちの楽園を建設せよ「Ever dell/エバーデール」

  • プレイ人数:1人~4人
  • 所要時間: 40-80分
  • 難易度:ふつう
  • 推奨年齢:13歳以上

5

さいころ猫的総合評価

★★★★★
鉄板のおもしろさ!絶対オススメ!

ゲーム内容

動物たちが集うこの森の中心にそびえる一本の大樹、そこから大自然の恵みが数多く産出する。
それらを有効活用し、みんなが楽しく暮らせる街を作ろうじゃないか。
色々な施設を作り、住民を集め、ここを動物たちの楽園にしよう!

プレイヤーは各々動物の街を建設し、住民を集めて発展させることを目指します。
それぞれ担当する駒(ウサギ、ハリネズミ、リス、カメ)を決めたら初期ワーカーとカードを受け取ってゲームスタート。

このゲームのシステムは所謂ワーカープレイスメント
手元のワーカー駒を各地に派遣して資源を獲得し、その資源を使って建物や住民となる動物たちを自分の街に配置していきます。
ワーカープレイスメントは一般に手番順が早い方が選択肢が広くその分有利になるため、スタートプレイヤーから順に配られる初期カードを増やすことでバランスをとっています。

このゲームは大きく4つの季節に分かれていて、まず最初は冬の終わりから始まります。
初期ワーカーは2匹しかいませんが、季節が進むごとに大樹の一番上に待機しているワーカーが解放され、できることが増えていきます。
手番でできることは主に3つ
・ワーカーを派遣する
・カードをプレイする
・次の季節の準備をする
まずワーカーの派遣。これによりカードをプレイするための資源を入手したり、勝利点を得たりすることができます。
ボード中央を横切るように描かれた小川に沿って配置された小道に資源を入手できるポイントがあり、ここから資源を確保することができます。
ベリーは動物カードをプレイするために、その他の資材は建物カードをプレイするために必要になります。

またポイントによっては資源だけでなく、カードを入手できるポイントもあるので、その場で必要な資源を見極めて派遣する必要が出てきます。

この基本ポイント以外にも派遣できるポイントがいくつかあります。
ボードの左右にはカードで示された特別ポイントが存在します。どれも割の良いポイントですが、これはゲームのセットアップ時に複数のカードから引いた3~4枚(プレイヤー人数で変化)をランダムに配置しますのでそのプレイの度に変化します。

また、大樹の中段には4枚の特殊ポイントが存在します。
これらは一定の条件を満たさなければ派遣できないポイントですが、リターンが大きく設定されているので、狙ってみるのもよいでしょう。

他にも、勝利点が得られるイベントスペース(ここも派遣条件あり)や、いつでも使える手札を資源に交換するスペース、秋にのみ解放される手札を勝利点に交換するスペースなどもあります。

但し、ワーカーは一度派遣すると次の季節まで帰ってきませんので、考えて派遣する必要があります。

次に、必要コストを支払うことで手札または広場からカードをプレイすることができます。

カードには大きく動物カードと建物カードに分かれていて、それぞれ特殊効果を持ちます。
その場で即効果を発揮するもの、あとで使うもの、何かと組み合わせて効果を発揮するものなど多種多彩。
また、動物カードは建物カードと一対になっており、建物カードがプレイされている場合、対応する動物カードを1回だけコストなしでプレイすることができます。
このシステムをうまく利用することで、少ない資源で多くの住民を確保することができるのです。

ワーカーを使い切り、且つカードのプレイなどもできなくなった(やりたくない場合も含む)場合、次の季節への準備をします。
派遣したワーカーを手元に回収し、新たなワーカーを迎え入れ、季節ごとのボーナス(プレイされたカード効果適用やカードのドローなど)を適用した上で上記を繰り返します。

全てのプレイヤーが秋を終えたら勝利点を計算、最も勝利点が多かったプレイヤーが勝利します。

ここが〇

とても分かりやすいワーカープレイスメントで、初心者でもオススメ。
中央の大樹はもちろんのこと、コンポーネントのアートワークがとてもきれいで和むよね。

ここが△

大樹のせいで、ボードを囲む形でプレイはちょっとやりづらい。
個人のカードプレイスペースも必要なので、結構広いスペースが必要になるよ。

大樹のてっぺんでゴロゴロしたいにゃぁ

にゃんたのプレイメモ

今日のにゃりまろ

何しろまず目を引くのはこの大樹です。
厚紙でできているパーツを組み合わせるのですが、なんだかワクワクしてきますよね。
正直ゲーム内容に直接関係はないのですが、そんなことはどうでもいいのです!
但し、いかんせんベースは紙ですので、丁寧に扱わないと壊れるのも早いかな、と思いますよ。不器用な方は要注意です。

また、基本はワーカープレイスメントなので、ワーカーの派遣の仕方はもちろんなのですが、このゲームはカードの特殊効果がとても多彩且つ強い効果を持つので、いかにうまく組み合わせるかが肝になります。
また、最終的に必要なのは資源ではなく勝利点だということも忘れてはいけません。
つい資源集めや街の建設に夢中になるあまり、思ったより勝利点が伸びない・・・・なんてこともあり得ますよ。
ゲーム内容はしっかりしているのにシンプルに纏まった良作だと思います。


Ever dell/エバーデール

  • ゲームデザイン: James A. Wilson
  • 販売: アークライト