王国一の怪物園を作ろう「Carnival of Monsters/カーニバルモンスターズ」

  • プレイ人数:2人~5人
  • 所要時間: 45分
  • 難易度:ふつう
  • 推奨年齢:12歳以上

5

さいころ猫的総合評価

★★★★★
鉄板のおもしろさ!絶対オススメ!

ゲーム内容

この国で権威を持つ王立モンスター協会、その会員の資格を得るには世間をあっと言わせるようなモンスターを集めた怪物園を公開しなければならない。
協会入会資格が得られるのはたった一人だがライバルは多い。
彼らを出し抜いて最狂のモンスター達を集めよ!

プレイヤーは”怪物園”のオーナーとなり、多彩な怪物を展示することで得点を重ね、最終的に王立モンスター協会への入会を勝ち取ることを目的とします。
個人ボードと初期用の土地カード、4金を持った状態でゲームスタート。


ゲームは4つの季節(すなわち4ラウンド)からなり、各ラウンドは以下のステップで進行します。
・季節カード公開
カードドラフト
・危険判定
・季節の終わり

まずは季節カードが一枚公開されます。

公開された季節カードに対応したモンスターをそのラウンドで最初にプレイした際、ボーナスが付きます。
また、ラウンド終了時、この季節カードはそのラウンドに公開した季節に対応したモンスターの勝利点の合計が最大だったプレイヤーに引き渡され、勝利点としてカウントされることになります。

次にゲームのハイライト、カードドラフトが始まります。
各プレイヤーは山札から8枚のカードを引き、その中から1枚を選んで抜き、残り7枚を隣のプレイヤーに渡します。
次に選んだ1枚をストックするかプレイするかを選びます。プレイできる条件が整っていなければ自動的にストックになります。
(カードをストックするためには銀行に1金を支払う必要があります)
カードにはいくつかの種類がありますが、このゲームのメインであるモンスターカードをプレイするためにはそれに対応した土地カードが整備されている必要があります。

土地カードは6種類からなり、それぞれ1~3のレベルが設定されています。
1レベルの土地は無条件でプレイできますが、2レベルの土地は1レベルの土地がプレイされていることが、3レベルの土地は1レベルまたは2レベルの土地が2枚プレイされていることがそれぞれプレイ条件となります。
各ラウンドではこの土地のレベルと同じレベルのモンスターカードをプレイすることができます。(土地レベル合計値≧プレイしたモンスターカードの合計値)
但し、夢の国のみ扱いが特殊で、3レベルしか存在せず、かつ即座にプレイできます。

次にモンスターカード。
上記のように対応した種類かつ十分なレベルの土地がプレイされていればモンスターカードをプレイすることができます。

基本的にモンスターカードをプレイすることで勝利点を得ますが、中には危険なモンスターも存在しており、危険度に応じた数だけ危険アイコンが表示されている場合があります。
その場ですぐに問題が起こることはありませんが、この後のステップで危険度の高いモンスターは危険判定にかけられることになります。

土地と同様、モンスターも夢の国のモンスターだけは特殊な扱いで、どの土地にでも適応することができます。
例え夢の国の土地レベルが足りなかったとしても、他の土地で補填することができるのです。

怪物園を大きくしていくには、協力者の存在が欠かせません。
そんなわけで、仕事を手伝ってくれるのが人物カードです。効果は様々で、資金得やすくしたり任意の土地として取り扱うことができたり、どれも有用なものばかり。
但し、当然ながら人を雇うことになるのでプレイするにはそれに見合った報酬が必要になります。

他にも、個人目標カードやイベントカードも存在します。
個人目標カードはプレイすることができず、1金支払ってストックする必要がありますが、ゲーム終了時に目標を達成できていると大きな勝利点に化ける可能性を秘めたカードで、意外と重要な意味を持ちます。
逆にイベントカードは即時プレイすることが必要なカードで、資金やアイテムを得ることができます。

基本的に選んだカードはプレイかストックの2択になりますが、手持ち資金がなかったらどうするのか?
大丈夫、そんなときには闇金が即座に用立ててくれます。借金に制限はなく、必要なだけ借入可能ですが、3金あたり勝利点5点がレート。
但し、後に資金の余裕ができたとしても返済はできません。
5点という利息は何があっても必ず回収されてしまうのです(ジャンプ不可!)。

カードドラフトを8回繰り返し、すべてのカードをプレイまたはストックしたら次のステップ、危険判定に移ります。
危険アイコンが表示されたモンスターカードをプレイした場合は、それに対応できるだけの狩猟力を有していなければなりません。(逃げちゃうと大惨事ですからね!)
狩猟力はまず全員共通で使用できる王立の狩猟官の狩猟力をサイコロを振って判定します。
サイコロには6面のうち2面に1または2狩猟力が表示されており、これを3つ振って合計値を出します。すなわち最大で6狩猟力、最低だと0もあり得るという訳です。

プレイしたモンスターの危険度がダイスの目以下であれば終了ですが、そうでなかった場合は自ら処理しなければなりません。
狩猟力を発揮してくれる人物カード(永続効果)、またはイベントカードで入手した狩猟トークン(使ったらなくなる)にて補填しますが、それでも足りなかった場合は1危険度につき3金の罰金が科せられてしまいます。(支払えなければ当然闇金のお世話になることに・・・・・)

最後に前プレイヤーの中から最初に公開された季節カードの条件に合うモンスターを最もプレイした(勝利点の合計値が最も高かった)プレイヤーが季節カードを得ます。
そしてそのラウンドにプレイしたモンスターカードを個人ボードの怪物園に移し、次ラウンドを開始します。(土地カード、人物カードはそのまま持ち越し)

これを4ラウンド繰り返し、最終的に最も勝利点が高かったプレイヤーが勝利します。

ここが〇

テンポよく進むドラフトゲームだよ。
全員同時にドラフトが進行するので、待ち時間が少ないのもいいよね。
カッコいいモンスターを確保するか、不気味でもいいから勝負に徹するのか、いろいろな楽しみ方があるよね!

ここが△

あ、あのですね、なんかモンスターの中にクモ型多すぎません?^^;
ぎゃーーーーーー

にゃんたのプレイメモ

今日のにゃりまろ

一世を風靡したトレーディングカードゲーム、マジック・ザ・ギャザリングを生み出したリチャード・ガーフィールド氏がデザインしたそうですが、とにかくアートワークがとても秀逸で雰囲気抜群です。
コンポーネントがきれいなだけでなく、よくまとめられているのでセットアップも苦になりません。

様々なモンスターがいるので、どんなモンスターが回ってくるか、どいつを我が怪物園に迎えるか、とても悩ましいです。
単に趣味性の話だけではなく、ゲームシステムもシンプルに纏まっていて、簡単とは言わないまでも、一度説明を聞けばサクサク回せるレベル。

にもかかわらず、土地がなければモンスターはプレイできないが、土地だけあっても得点にはならないという基本的なジレンマに加え、今すぐには使えないけど最後にモノを言う個人目標をどう扱うか、逆に今すぐ使える資金やアイテムに手を出すべきか、自分は必要ないけれど隣のプレイヤーに渡したくないカードをどう扱うかなど、頭を悩ます要素がきっちり織り込まれてるあたりさすがです。


Carnival of Monsters/カーニバルモンスターズ

  • ゲームデザイン: Richard Garfield
  • メーカー:AMIGO
  • 日本語版: アークライト