この悪夢を振り払い、国外逃亡を果たせ「ダークストーリー/Dark story」

  • プレイ人数:1人~
  • 所要時間:60~90分
  • 難易度:かんたん
  • 12歳以上

5

さいころ猫的総合評価

★★★★★
鉄板のおもしろさ!絶対オススメ!

ゲーム内容

何故、何故なんだ?計画は完璧だったはずなのに、今日に限って奴らが一斉に動いたせいでこのザマだ。だがみてろ、まだ終わりじゃない!楽器の箱に隠れてでも国外まで逃げ延びてやる!

プレイヤーは、ある精神疾患を扱う療養所の医師。
僅かなミスが重なった結果、自らが囚われの身となってしまった。
いかに優秀な弁護士でもここからここから出してはくれないだろう。
だが諦めるのは早い。自らの力で脱出すればよいのだから。
この作品はボードゲーム”療養所からの脱出”の後日談にあたるスピンオフ作品で、警察に捕まった前作の敵役、ダーク医師が留置所を抜け出すのが目的です。


コンポーネントは幾重にも折りたたまれた一つの封筒になっており、開く度に用意されているストーリーを読み、謎を解きながら開放を目指します。

謎は基本的に3又は4桁の数字になっており、1つの謎に対して8つの選択肢が用意されているので、対応するタブを捲ることで正解か否かを判定するシステム。
勿論ヒントと解答も完備されているので、解けなくても手詰まりにならない配慮がなされています。

謎解きは前回同様、簡単なものから非常に難解なものまでそろっていて歯ごたえ十分。

製作者が設定した標準クリアタイムは1時間~1時間半。
ヒントを見たり、謎解きを間違えたりするとペナルティでタイムが加算されるようになっています。
時間内に謎を解き、ダーク医師の行く末を見届けることができるでしょうか!?

ここが〇

封筒をパタパタ開きながらストーリーを進めるというのはなかなか斬新で面白いよね。
スピンオフとはいえ謎もガチだし、やりごたえ十分。
前回はなかったような、ちょっとひねった仕掛けもあって、満足度大だよ。

ここが△

前作では2段階で用意されていたヒントが、今回は1段階しかないのはちょっと残念かな。
ヒント見ても、それはわかってるよ!っていうのが多かったように思うよ。

あと、ストーリー性が少し薄かったかな。
前作もその傾向があったけど、もう少しストーリーの部分をしっかり描いてもよかったんじゃないかなぁ。(あえてそうしているのかもしれないけれど、肝心なところがぼやかされていて、あとはぷれいやーが想像してね、って感じかな?)
コンピューターゲームのRPGなんかもそうだけど、このあたりの考え方がこの手の作品に対する日本と海外の違いなのかもしれないけどね。

にゃんたのプレイメモ

今日のにゃりまろ

協力型謎解きゲームのスピンオフ作品です。
ボリューム感は前作に比べるまでもなく、前作のシナリオ1~2個分程度ですかね。
でもその分価格設定はお安め。謎解きは前作に勝るとも劣らないものばかりでしたので、十分お値段以上の価値はあると思います。
一応前作を未プレイでも特に支障なく遊べますが、やはり主人公であるダーク医師の立ち位置を知っていたほうが断然盛り上がると思いますので、まず前作をプレイすることをお勧めします。
今回も謎の何度は比較的高め。でもみんなでワイワイ協力して挑戦するにはちょうどいいんじゃないでしょうか。ヒントと解答も完備されていますので、手詰まりにはならないように設計されていますよ。
今回も本レビューでは難易度”かんたん”としました。前作同様、解答が整備されていて、謎が解けなくてもストーリーは進行するというのが理由です。
そして、実際にプレイしてみて、”またしても” それかー!やられたー!というケースが多々ありました。悔しくも非常に面白い作品に仕上がっていますよ。
ネタバレ防止のため詳しくは語りませんが、五感をフルに使うような仕掛けがとても秀逸です!
もちろん想像以上に色々書いてみるパターンが多いので、メモ用紙は多めに準備しましょう。
やはり言語依存性は非常に強いです。よほど英語に堪能な方以外は日本語版で遊びましょう。


療養所からの脱出

  • ゲームデザイン:Martin Nedergaard Andersen / Alexander Peshkov / Ekaterina Pluzhnikova
  • メーカー:Lifestyle Boardgames Ltd
  • 日本語版: ホビージャパン