未解決殺人事件の真相は!?「DETECTIVE X CASE FILTE#1 御仏の殺人」

  • プレイ人数:1~4人
  • 所要時間:180分~240分
  • 難易度:ふつう

5

さいころ猫的総合評価

★★★★★
鉄板のおもしろさ!絶対オススメ!

ゲーム内容

とあるルポライターから送られてきた調査依頼。
ある密教寺院で起きた、未だ犯人不明のままとなっている住職殺人事件の真相を確かめる手助けを求めてきている。
警察の捜査資料は入手したが、行き詰っている状況なのでアドバイスが欲しいようだ。
見かけは子供頭脳は大人!迷宮なしの名推理!名探偵コ〇ン!!

プレイヤーは探偵、あるいは探偵社(グループ)となって、密教寺院で発生した未解決殺人事件を追うことになります。

ゲームは依頼人とのコミュニケーション用に指定されたWebサイトにアクセスし(実際にPCやスマホでアクセスする)、依頼受諾の旨を伝えることで本格的な捜査に移ることになります。

依頼人から提供された様々な捜査資料(関係者の供述調書や現場写真、その他関係資料など)を一つ一つ吟味し、警察が見落としている点はないか、不自然な点はないか探っていくことに。

やがてその中から真相に迫れる可能性のある情報を見いだせたら、Webサイトを通じて依頼人に連絡、すると新たな資料が送られてきて、捜査は次の段階に移行。

そのようなやり取りを繰り返し、この事件の真相を明らかにすることが目的となります。



ここが〇

とにかくリアル。
ミステリー作家の道尾秀介氏が監修しているとあって、ミステリー小説の登場人物と本当にやり取りしているかのような臨場感が楽しめるよ!
謎解きも簡単すぎず難しすぎず、分かった時には”それか!”とつい声を上げてしまうような場面もあったよ!

ここが△

現実のWebサイトを使ってゲームを進めていくスタイルなので、いずれ運営がサービスを終えてしまうとゲーム自体成り立たなくなってしまうよ。
勿論当面は心配ないと思うけどね。

にゃんたのプレイメモ

にゃりまろ

本当にリアルな謎解きゲームです。
謎解き、というよりも、リアル推理小説といった方がいいかもしれませんね。
あたかも本当にあったかのような事件を背景として、きちんと作りこまれたシステムは見事。
依頼人と進捗を共有しながら捜査を進めるというスタイルなので、プレイヤーが明後日の方向に進んでしまわないように一定の方向付けが自然になされているという点もゲームとして秀逸なポイントだと思います。また、一見本筋に全く関係ないような内容が実は次へ進むためのヒントになっていたりもして、思わず”それか!やられた!”と声を上げてしまうようなシーンもありましたよ。
関係者の調書などを一つ一つ吟味して、あれ、この人の言ってることちょっとおかしくないか?とか、あの人の言っていることと矛盾しているよね、など様々な発見をしつつ、より深堀すべき資料はどれなのか、追加で話を聞くべき人物は誰なのかなど真相に迫るアクションを取っていくのは非常にワクワクするし、心地よいものでした。
ゲームシステムとしては、リアル脱出ゲームで有名なSCRAPさんが手がけているだけあって、よく工夫されているな、と思いました。また、どうしても先に進めない場合に備え、いきなり答えではなく、ステップバイステップで丁寧に提示されるヒントサイトが用意されているところも安心して遊べるポイントですね。
一方、ベースとなる物語はミステリー作家の道尾秀介氏が監修しており、真相までたどりついた時は、本当にミステリー小説を一本読み切った後のような心地でしたよ。
ゲームの性質上ネタバレできないので細かい話はできないのですが、これからプレイされる方に一つだけアドバイス。このゲームは再使用不可(コンポーネントの破壊を伴う)なので、遠慮せずにガンガン書き込みやマーキングをしてしましましょう!その方がよりリアルな資料検討を楽しめるし、自分たちの推理もしやすくなりますよ!


DETECTIVE X CASE FILTE#1 御仏の殺人

  • 発行:SCRAP出版
  • 著者:道尾秀介