新キャラ登場
今回は翠につきまとう新キャラが登場する場面からスタート。
彼女こそ生徒会副会長の蓮でした。
が、ちょっと面倒くさい系のキャラですよね。決して悪い子じゃないように思えるのですが、自分の都合のためならば他人の迷惑は顧みない、まぁこの年代にはよくあることではあるかな。
情熱的なことは悪いことではないけれど、しつこすぎると嫌われちゃうよ?
みんなの笑顔が見たい
連の変な情熱の原点は学園祭を有意義にしたい(そのために翠の力を借りたい)ということ、さらにその根底はみんなを笑顔にしたいということから来ていました。
一方断り続けていた翠はゲーム作家になりたいという壮大な夢を明かします。
そしてその裏にあるものは、ゲームを通してみんなを笑顔にしたいという、奇しくも蓮と同じものでした。
ただ、決定的な違いは何が何でも目先の利益を得ようとする蓮に対し、中長期を視野に入れて最終目的に迫ろうとする翠、という感じでしょうか。
この辺りは実はボードゲームに通じるな、と思いました。
短期的な利益を追求してちまちま稼いでいくプレイスタイルもありだし、時に目先の利益をスルーしてでも時間をかけて大きな利益を得るプレイスタイルももちろんあり、もちろんどちらが良いということはないし、どちらのスタイルも個性なんですよね。
そしてボードゲームを貶めるような発言をしてでも翠を引き入れようとする蓮に対し、翠が案じた一計は、ボードゲームをもってボードゲームの楽しさを知ってもらうとともに自分の勧誘を諦めてもらおうという一石二鳥の計画でした
今回のゲームは、牛を押し付けあうカードゲーム「ニムト」
遊んだゲームは「ニムト」(友人所有、プレイ経験あり)。
基本的には数字並べゲームなので、画面映えはどうかな?と思ったのですが、カードがアップになるような場面では今回もカードの質感まできっちり書き込まれていて、とてもよかったです。
また、ゲームの説明を聞いた美姫と綾の”牛を押し付けあう”イメージがあまりに可愛すぎてほっこりしてしまいした。
このゲーム、ルールはごく簡単なんですが、怖さと面白さがしっかり描かれていましたね。
特に場にある数字の直後を出すから安牌だ、と思っていると、想定外のカードを出されて本来並べようとしてた列を持っていかれて思わぬところに置かされることが多々あるんです。
逆に損して得取れ、ということを積極的にやらないと勝てない、計算と駆け引きが重要になるのですが、ダイジェストのゲーム展開ながらもそれらがきちんと描きこまれていて、すごくよかったですね。
そして容赦ない翠。初心者に対して手心を加えるような真似は一切せず、全力プレイ。2位はこういったゲームが得意そうな美姫でした。
捨て台詞を吐きながらも自らの負けとボードゲームの面白さを認める蓮、あー、この年代の子らしいなーと思わせる描写でした。
ボードゲームの世界
そして翠がボードゲームの世界に足を踏み入れたきっかけが明かされる。
ちょっとチャラい感じの兄がボドゲ好きで、なんと家でカタンをプレイしてハマった、とのこと。そして兄に連れられてさいころ倶楽部に通うことに。
そこで「ハゲタカのえじき」をプレイし、店長からボドゲは単なる商品ではなく”作品”であると教えられる。
確かに私もボードゲームはアートワークはもちろんのこと、システム設計も含めてある種のアート作品だな、と思わされることが多々あります。
翠の夢、いつか叶うといいですね!
翠ちゃん回来たー!
そして、「ニムト」来たーっ!!
早かったですね!もう3巻のエピソードですか。
ゲーム作家を目指す翠のエピソードは、今後のストーリーのひとつのポイントだと思いますので、このスピード感ある展開は期待大!
先が楽しみです。
このアニメ、各エピソードのチョイス&再構成によるストーリーの見せ方が上手だと思うんです。
ここまでの展開が、言うなればコミックでのメインイベントの連続!
そのカロリーの高いエピソードを、視聴者と立ち位置の近いヒロイン美姫の成長物語を軸としながら、2話の綾回、3話の美姫過去話、4話の翠回と、 4話かけてメインヒロインを一周して描いてきましたね。
原作未読のユーザーさんでも、すんなり入れるのではないでしょうか。
そして、ラストでエミーリア登場というのが、ベタだけど上手いですよね!
ただ、おかげで毎回新キャラいろいろ登場してて、初見さんはついてこられてるかな、と…。そこだけは気になるところです。
なにげに今回も生徒会から先輩と会長さん、翠のお兄さんとエミーリアと、なかなか盛りだくさん。
短編連作型のお話なので、毎回のようにゲストキャラ出るタイプのアニメだよー!
そして、一度きりもう出てこない人も多いから、「キャラ多すぎて覚えられない」とかで視聴を切るのは、もったいないですよー!!
誰に向かって叫んでいるんだ…?
ほら…うちのご主人、気に入ったモノは布教せずにはいられない病だから…
さて、綾を描くのに田上くんが出てきたのと同様、今回はちょっと面倒くさい蓮先輩に絡まれる翠ちゃん。
委員長キャラと見せかけて、実はアウトロータイプなんですよね、 翠って 。
自分の目的のために周到に準備して、抜け道上等で、不要なことには手を出さない。
そんなクレバーな翠の原動力が「ゲームでみんなを喜ばせる」という、ピュアな青春っぽい感じが、もう可愛いすぎですね。
そして、テンションが上がると、急に京ことばになるのがたまらんー!
さて、今回のゲーム「ニムト」!大好きなゲームです。
一時期ゲーム仲間と遊ぶとき、場を温めたい1番バッターとして毎回登場してました。
その魅力は、かけ引きと運の絶妙なバランス!
それが、短い尺の中でもよく伝わってきました。
うん、蓮先輩、思った通りにはいかないのが「ニムト」なんですよ!
プレイヤーが一斉にカードを出す瞬間に起きる、ドラマチックな展開で、いきなり盛り上がれるんですよね。
はじめは「牛?このトゲトゲシルエットは牛なのかい?」って思ったアートワークも、一戦遊ぶとすっかり見慣れて、赤や黄色の派手なカードが小憎らしくなってきますよ。
※リンク先「ゲッサンWEB」で原作コミック第1話が無料公開されてます!(2019/10/6現在)
放課後さいころ倶楽部 3巻
- 作者:中道裕大
- 出版社:小学館(ゲッサン少年サンデーコミックス)