魅力的な建物と人を集めてNo.1温泉旅館を目指せ!「ぬくみ温泉繁盛記」

  • プレイ人数:1~4人
  • 所要時間:20-60分
  • 難易度:ふつう
  • 推奨年齢:12~

4

さいころ猫的総合評価

★★★★☆
きっと盛り上がる!プレイして損なし

ゲーム内容

この温泉街を生かすも殺すも旅館の魅力次第!まずはこのさびれた旅館を改装し、魅力的なスタッフをそろえて日本一の名旅館を打ち立ててやる!

プレイヤーは旅館の若旦那(若女将)となり、自分の旅館を拡張して人気度を高めることを目指します。
まずは各自の受付トークン、旅館のスタッフ(ワーカー駒)、個人目標を受け取ったらゲームスタート。

個人目標は非公開の目標値であり、達成すればゲーム終了時に人気点としてカウントされます。
同様に全体目標も公開されていて、これはプレイヤー全員が共有します。当然こちらも達成すれば人気点にカウントされるので、ゲームを進めるうえでの一つの指針になります。

初回は一番最近温泉または銭湯に行った人がスタートプレイヤー、そこから時計回りに手番が回ります。
このゲームは所謂ワーカープレイスメントですので、色々なアクションスペースにワーカーを派遣することで、様々な効果を得るというスタイルのゲーム。当然先手番ほど選択肢が多いということになります。
(選択肢で不利になる分、後ろ手番になるほど初期資金が多くなります。)

ゲームは全7ラウンドから構成されていて、各ラウンドの終了時、ワーカーさんたちの給料を支払わなければなりません。

それぞれのラウンドは以下のように進行します。
・助っ人カードを引く
・助っ人カードを使って仕入れをするかどうか決める
アクション
・ボーナス処理
・給料支払い

最初に全員で助っ人カードを一枚ずつ引きます。

この助っ人カード、使い道は実に多彩。
この時点で使用すると、カードに記載された資源を記載のレートで仕入れることができます。
資金が続くのであれば、何個仕入れてもOKというのも重要なポイント。
但し仕入れを行った場合はカードは捨て札になります。
それ以外にものちのアクションフェーズで助っ人カードをプレイすることもでき、その場合はそれぞれのカードに応じた効果が得られるだけでなく、ゲーム終了時の人気点(勝利点)にもなります。
更にもう一つの使い道は、同じくアクションフェーズでダイスを振る際に、助っ人カードを捨て札にすることで1枚当たり出目+1できるというもの。
これによって戦略が大きく広がります。

手番順に仕入れを行うかどうかを解決したら次はいよいよアクション
多彩なアクションスペースから一つを選んで3人のワーカーを順番に派遣し、即座にその効果の処理を実施します。

アクションスペースを構成するカードはプレイヤー人数で枚数が調整されるほか、A/Bの両面が存在するので、どちらを使うかでゲームの度に戦略が変わるというのもポイント。

大別すると資源の獲得、資源を消費して建物を拡張、資金の調達、助っ人のプレイが基本。

このゲームの骨子である自分の旅館の拡張もこのフェーズで実施することになります。

施設トークンは旅館の受付に隣接させて配置し、新しい施設はいずれかの施設に隣接させて拡張していきます。
但し受付の下面だけは開けておかないといけません。(お客さんが入れないからね!)
また、一度レイアウトすると再改装はできないので注意が必要です。

全員のアクションが終了したらボーナス処理。
まず卵を持っている場合、鶏にすることができます。
または鶏を持っている場合は卵を1個新たに入手できます。
両方持っている場合はどちらかを選ぶことになりますが、鶏を何羽持っていても得られる卵は一つだけ。
この鶏や卵はアクションフェーズで現金や資源に交換できるだけでなく、鶏を3羽集めるとゲーム終了時に10点に換算されるという重要物資でもあります。

続いて旅館の施設からの収入の処理。客室や温泉からは現金を、菜園やいけすからは資源を収入として得ることができます。

そして最後はワーカーさんたちへの給料の支払い。
現金だけでなく、野菜や魚、卵や鶏を充当することもできますが、もし支払いが滞った場合、ペナルティーとして1金当たり人気点-3になってしまいます。

ここまでの処理が済んだらワーカー駒を回収して次のラウンドに移行。
元のラウンドカードをめくると新たなアクションスペースが出現します!
それを追加して、同じ要領でラウンドをこなすことになります。
尚、これらの流れは各プレイヤーに配布されるリファレンスにまとめられているので安心。

全7ラウンド終了した時点で全員の人気点を計算。
最も人気点を集めた旅館の旦那(女将)が勝利です!

ここが〇

まず何と言っても温泉旅館というテーマが最高だよね。
そしてスタートプレイヤー駒がにゃんこというのが素晴らしいです。
肝心のゲーム内容もワーカープレイスメントの基本をきちんと抑えたうえで、とても遊びやすく纏まっているよ。

ここが△

個人的にはやっぱり理想の温泉旅館を作りたくなっちゃう。
そうなるともっと建物トークンの種類が欲しいんだよね。
例えば洞窟風呂とかお食事処とかお土産コーナーとか。
そこまでやっちゃうとどんどん重ゲーになっちゃうので痛しかゆしでしょうけど。

にゃんたのプレイメモ

今日のにゃりまろ

20年度(春)のゲームマーケットがコロナ騒ぎで中止されてしまい、同人さんの作品をプレイする機会がなくなっちゃったなぁと思っていたら、アークライトさんのECサイトをはじめ、様々なWebサイトで通販という形をとってくださったため、入手する機会ができました。
こちらもそんな作品の一つです。

さて、ゲーム内容ですが、ワーカープレイスメントのジレンマである、施設を作りたいが資源がない、資源を取ったら施設が作れない、まごまごしてると相手プレイヤーにおいしいところを持って行かれる、こういった要素がきっちり詰め込まれた上で、割合シンプルに纏まっているので短いプレイ時間で回せるというのが特徴かな、と思います。
ワーカープレイスメントは比較的重たいゲームが多いので、やるとなると気合を入れてやらないといけなくなりがちですが、こちらはライトに遊べるのが美点ですね。
多様な助っ人の使い方ができるという点も面白いと思います。

でもその分、アクションカードの裏表の組み合わせで毎回違った流れになるような工夫もなされていて、ライトなだけにすぐに飽きちゃうようなことがないようにしてある点も見逃せません。
システム設計からマニュアル、クイックリファレンスまで全般的にユーザーフレンドリーでとても遊びやすいです。
テーマが旅館というものとても好感がもて、そのアートワークと相まってほんわかした気分で楽しめますよ。


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ぬくみ温泉繁盛記

  • デザイン:工藤さん