そうだ、水族館つくろう!「AQUa Garden」

  • プレイ人数:1人~4人
  • 所要時間:40-60分
  • 難易度:ふつう
  • 15歳以上

5

さいころ猫的総合評価

★★★★★
鉄板のおもしろさ!絶対オススメ!

ゲーム内容

この町に、足りないもの・・・・それは当然水族館!海の仲間は癒しをもたらしてくれるに違いない。
よりによって同時期に同じことを考えた人がいたみたいで、たくさんの水族館がオープンするらしい。でもきっと何かもの足りないはず。
ならば私が最高の水族館を作っちゃおう!!

プレイヤーは水族館のオーナーとなり、展示する魚を集めて自分だけの水族館を作り、一番の評判を獲得することが目的です。

ゲームはアクションフェイズと次ラウンド準備フェイズに分かれており、順番に実行していくことになります。


まずアクションフェイズ。
ギャラリーボード(メインボード)は一周のトラック状になっており、各プレイヤーは適当な方法でスタート順を決め、プレイヤー駒をスタート位置にセットして順番に駒を移動させます。
移動距離に制限はなく、好きなところまで移動できますが、他のプレイヤーがいるマスに止まることはできません。また、2巡目以降はスタート順ではなく、常に最後尾にいるプレイヤーの手番となります。つまり先々の好きなマスに止まることを優先して一足飛びに進めるのがいいのか、ゆっくり進めて残り物の福を狙うのがいいのか、思案のしどころになるわけです。


マスの種類は2種類。魚マスと広告マスがあります。
まず魚マスに止まった場合、即座にそのマスに配置された魚を入手することができます。
入手した魚は自分の水族館を示す個人ボードに移すことになります。
個人ボードには6つの水槽が描かれており、配置された従業員の手によって魚が展示されていきます。また、上部には手持ち資金を示すトラックが表示されており、ここで資金管理も同時に行っていくことになります。
入手した魚を展示する前にまず従業員を中央の通路に沿って1~3マス分必ず移動させなければなりません。従業員は移動した先のマスに隣接する2つの水槽にのみ展示作業をすることができますので、従業員をどのように動かすかも重要な要素となります。

従業員が移動してバケツのアイコンを跨ぐと餌やりイベントが発生し、即座に1金入手することができます。
ただし、イベントの盛況具合によってはさらに追加収入が得られる可能性もあります。
各プレイヤーには事前に展示する魚の組み合わせが示されたイベントカードが配られています。
イベント水槽2か所において、イベントカードに示された魚の組み合わせが存在する場合、その組み合わせ数×カードに示された追加資金を入手することができます。


更にプレイヤーは魚マスからとった魚駒を推測に配置する直前(従業員移動後)、または配置直後に共通の海ボードより追加の魚や海藻、サンゴなどを購入して即座に展示することができます。
これは資金が許す限り、任意の回数実行することができます。

但し、展示のためにはルールがあります。
このゲームでは酸素量という概念があります。
各魚には消費酸素量が定められている一方、水槽内の酸素量は4と決まっているため、それを超える魚を展示することはできません。
但し、海藻(入手方法は後述)を投入すると酸素量が+2される効果があるため、海藻をうまく使うことでたくさんの魚を展示することができるようになります。
他にも小型魚/大型魚はサメと同居できない、ウミガメはサメと同居できない、ウミガメは海藻がないと展示できない、海藻およびサンゴは1つの水槽に1個しか投入できないという縛りがあるので、これらも気にしながら展示内容を決める必要があります。

また、このゲームでは毎回各魚の種類ごとにマイルストーン(目標値)が示されています。
カードで示された組み合わせの水槽を作ることができた場合、先着順で高い勝利点を得ることができます。さらに最初の達成者は種類に応じた特殊魚駒が貰え、従業員の位置に関わりなく任意の水槽に即座に展示することができます。
駒自体はデザインが違うだけで通常の魚駒と同じ扱いであり特別な意味は持ちませんが、プレイヤーの自己満足度は大いに上がることでしょう。

一方、魚駒のいない広告マスに止まった場合、自分の水族館の宣伝を行い、資金を獲得することができます。
ギャラリーボード中央に示された4つの広告のうち1つを選択ます。広告には魚の種類と数が示されているので、自分の水族館に該当する魚がどれだけいるかを数え、それに応じた資金を獲得します。
但し、広告マスに止まった場合は従業員駒は移動させることができず、海ボードからの追加購入もできません。

オーナー駒がギャラリーボードを一周したら次のラウンドへの待機列に並び、全員が待機列に並んだらフェイズ終了となります。(次のラウンドでは、最初に離脱したプレイヤーが先手番となります)


次ラウンド準備フェイズでは、ギャラリートラックの各魚マスに、袋からランダムで引いた魚駒を配置します。前のフェイズで誰も取らなかった魚はそのまま維持されるので、次ラウンドではそのマスには魚が2つ配置されることになります。(当然そこに止まれば一度に2つの魚を入手できます)

これをプレイヤー人数によって3~4ラウンド実行した後、各プレイヤーの水槽に展示された魚の種類や数、残金、マイルストーン達成状況、最終的なオーナー駒の待機順などから勝利点を計算、最も高かったプレイヤーが勝者となります。

ここが〇

自分好みの水族館に仕上がっていく様子がとても楽しいよ。コンポーネントがすごく奇麗なので、見てるだけでも楽しくなってきちゃう。

ここが△

魚駒をレイアウトする際、袋からランダムに取り出すんだけど、手触りで分かってしまう(ランダム性がスポイルされてしまう)よ。
おいらは気にならなかったけど、気になる人は気になっちゃうみたい。
(公式からアイコンだけ示された同一形状の袋引き専用駒もリリースされているので、気になる人は使ってみてもいいかも。)

にゃんたのプレイメモ

今日のにゃりまろ

何と言っても水族館を作るというコンセプトと、それに見合った良質なコンポーネントが最高でした。
だんだん充実していく自分だけの水族館、ゲームの勝ち負け度外視で、つい自分が作りたい水族館に仕上げたくなっちゃいます。
もちろんゲーム性もしっかり考えられていて、(基本ルールでは)それほど難解な点はないにも関わらず、きっちり心地よいジレンマが演出されています。
オーナー駒の動き方は東海道などと同じような移動制限なし、最後尾が手番プレイヤーになるタイプ。焦っていきたいマスに飛びつくと、いつまでたっても次の手番が回ってこなくなったり、欲しい魚は手に入ったけどほかの水槽がスカスカになってしまったりということも発生します。
更には上級ルールも用意されているので、慣れてきたらちょっとトリッキーな駒を追加して遊ぶことも可能。拡張版も出ていますので、毎回違った戦略を考えながらのプレイを楽しめると思います。ボードゲーム初心者にもオススメできますし、女性受けもするのでは?
推奨年齢は15歳となっていますが、子供と一緒にプレイするのも楽しかもしれませんね!



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AQUa Garden

  • ゲームデザイン:戸塚中央
  • メーカー:uchibakoya