市場の要求に応えるか、自らの矜持を貫くか「Canvas」

  • プレイ人数:1人~5人
  • 所要時間:30分
  • 難易度:かんたん
  • 14歳以上

5

さいころ猫的総合評価

★★★★★
鉄板のおもしろさ!絶対オススメ!

ゲーム内容

市場は常に変化する。求められる芸術も然り。それにマッチした作品を送り出せば名声は高まる、そんなことはわかっているのだが、俺が描きたい絵はそんなものじゃないんだ!!

プレイヤーは画家となり、三枚の作品を完成させてコンクールに出品、採点基準を数多く満たしてポイントを重ね、最高の名誉を手にすることを目指します。

中央のゲームボードには採点基準となるスコアカードが4枚と絵の素材となる芸術カードが展開されます。
スコアカードは12枚の中からランダムで4枚が選択され、それぞれ異なった目標が示されます。
プレイヤーの作品がこの目標値を満たすごとに対応するリボントークンが得られ、最終的に獲得したトークンの数に応じてポイントが得られるというシステム。

また、各プレイヤーには3枚の背景カードと4枚のパレットトークンが配られます。


一番最近絵を描いた人からゲームスタート。
手番にできることは二つ。
一つは場から芸術カードを一枚引くこと。

一番左に置かれたカードは無条件で引くことができますが、右にあるカードを引く場合は、引きたいカードより左にあるカードの上にパレットトークンを置かなければなりません。
すでにパレットトークンが置かれているカードを引く場合は、トークンごと入手することができます。
もう一つは絵を完成させること。
背景カードに芸術カードを3枚重ねることで1つの作品が完成します。
手札としての芸術カードは最大5枚までしかストックできませんので、手元に芸術カードが5枚ある状態であれば、強制的に一枚絵を完成させなければならないということになります。

芸術カードの下部にはその絵画の特徴となる4つのアイコンが示されており、その組み合わせがどうなるか、前述の目標値に沿うかどうかを考えながら組み合わせを決める必要が出てきます。
また、芸術カード自体に示されたリボンに示された目標値を満足すれば、一律2点となるリボントークンを得ることができます。

全プレイヤーが3枚の絵を完成させた時点でゲーム終了、手元のトークンを得点換算し、最も高得点だったプレイヤーが勝利です。

ここが〇

透明なパネルを重ねて1枚の作品ができるっていう発想がとても楽しいよね。ルールも簡単だし、何度でも遊びたくなっちゃうよ。

ここが△

ついつい得点度外視で描きたい絵を描きたくなっちゃうんだよねー。それじゃゲームには勝てないとわかっているけど、譲れないんだなー

にゃんたのプレイメモ

今日のにゃりまろ

非常に単純なルールなのに奥が深い、そんな作品ですね。
透明なカードを重ねるというアイデアはピクテルに通ずるものがあると思いましたが、あちらはみんなでワイワイ楽しむパーティーゲームとしての要素が強いので、プレイ感は全然別物です。
最小限のコンポーネント数でセットアップも楽々ですが、毎回違った目標が与えられることでマンネリにならずに済むところも美点。コンポーネントといえば、メインボードが布であるということろもとてもおしゃれですよね。
芸術カードが透明なので、耐久性が気になるところではありますが、今のところすぐに傷だらけになったりはしなさそうです。
ゲーム開始時に各プレイヤーに背景カードがランダムで配られますが、背景に得点要素はないので任意に選んでもいいんじゃないのかなぁーなんて思っていましたが、長考プレイヤーがいると終わらなくなるのでランダムが正解なのかもしれませんね。
ゲームに勝てなくても気に入った絵が描けると満足感がすごい、そんなゲームです。


canvas キャンバス

  • ゲームデザイン Jeffrey Chin & Andrew Nerger
  • メーカー:Road to Infamy Games
  • 日本語版: Engames